2015年10月17日土曜日

『デスメタルアフリカンナイト』at 阿佐ヶ谷ロフト 10月16日 レポート


2015年10月16日金曜日、阿佐ヶ谷ロフトで『デスメタルアフリカ』の刊行を記念して、『デスメタルアフリカンナイト』が開催された。



この日に特別に配布、販売された物。Tシャツは発注ミスでベイビーサイズのもの一つしか準備できなかったので、展示のみ。iphoneケースも試作品なので販売はしなかったが、人気があったので量産化を検討している。



既に持っている人が多いと思われたが意外とその場でも売れた『デスメタルアフリカ』。著者に対してサインを求める人も多かった。


まずは著者のハマザキカクだけ先に壇上に上がり、『デスメタルアフリカ』についての説明。横にいるのは実はブラックメタルファンでもある阿佐ヶ谷ロフトの前川店長。司会や音源再生などを担当。


そして他の出演者も揃い、いよいよスタート。


出演者は左から、阿佐ヶ谷ロフトの前川店長、『デスメタルアフリカ』の著者ハマザキカク、『ロックで学ぶ世界史』などの著作で知られるライターの山崎智之氏、SIGHの川嶋未来氏、そしてはるまげ堂/Butcher ABC関根成年氏である。


それぞれ専門領域はブルータルデスメタル、ドゥーム・ストーナー、スラッシュ・ブラックメタル、グラインド・オールドスクールデスとばらばらなメタル有識者達。逆にバランスが取れていたといえる。



日本のメタル界では元々超有名なSighの未来氏とはるまげ堂の成年氏。こうしてバンドマンが壇上でトークをするという事も異例である。



イラク出身のアンチイスラム一人女ブラックメタルSeeds of IblissのEP現物を成年氏が持参。しかしこのバンドは全てが「嘘」という事が検証された。



モザンビークのScratchを再生している最中もカレーを黙々と食べる山崎氏。


『デスメタルアフリカ』の中でも強烈なインパクトを放っていたScratchについて色々と説明。


ハードロックなのに白塗りのScratchの突っ込みどころ満載のビデオクリップを流す。


ここでサプライズが。なんとScratchからこのイベント用にビデオメッセージが届けられたのだった。


自分たちのことを「ヘビー、デスメタルバンド」と言っていた。


『デスメタルアフリカ』のカバーを飾るScratchのボーカル、Rock Manuelである。白塗していないとあまり威厳はない。


インタビューの途中で餌をやりに行ったりした、空気読まない天然キャラ、Holmez。



いまいち影が薄いベースのUrbano。


このサプライジングなビデオメッセージにはオーディエンスも大興奮。大喝采で拍手の嵐。


続いて『デスメタルアフリカ』の中でも注目を集めたAfrican Doomhammer。ドゥームに関して専門知識を持つ山崎氏が語る。


その後、『デスメタルアフリカ』収録外のオモシロビデオクリップを紹介。レソトの農業大学生によるヒップホップ。あまりのマヌケぶりに会場は爆笑に包まれた。


セルビアの日本語で歌うメタルコアなどビデオクリップで日本要素をふんだんに取り入れた「デスメタル親日」バンド達を紹介。



各々がオススメする辺境メタルやバンド。山崎氏が推すザンビアのバンド。


Sepulturaが登場した事によって「辺境メタル」という概念が完全に覆された。



未来氏が80年代の南米メタルについて詳しく語る。


Sarcofagoがいかにブラックメタルに影響を与えたかについて。


African Doomhammerが影響元として挙げていたManilla Roadを紹介。


デモトレードやファンジンなどインターネット以前のアンダーグラウンドカルチャーについて熱弁する成年氏。


終盤では「メタルロゴクイズ」が開催された。


このバンドはAbceassed。答えられた人は会場を含め一人もいなかった。


インドのアッサム出身というそれ自体が辺境バンドのWorms of Vomit。これも誰も分からず。


モルドバのBasarabian Hills。会場で答えられた人はいなかったが、このバンドはアトモスフェリックブラックメタルとして、意外とクォリティは高く、陰毛に見えるロゴも相まって結構有名である。



これも辺境といえるスリランカのAccursed。当然答えられる人はおらず。


最も笑いを誘ったロゴがIngested Lobotomized Remains。これも誰も答えられなかった。「脳みそっぽいからCerebralなんとかなんじゃないのか?」と推測する成年氏。


次に「バンド名読み方クイズ」に。


アイスランドのDPBM「0」。恐らく読み方は単に「ゼロ」。しかし「視覚検査か!」と突っ込む成年氏。


チェコのポストブラック「██████ 」。このバンド名は波紋を呼んだらしく、「Black Strip, Black Bar, nic」と言った複数の読み方がある様だ。


スウェーデンのアトモスフェリックブラックメタル「- - -」。強いて読み上げるとしたら「ハイフン ハイフン ハイフン」だが、バンドが公式にアナウンスしている発音が見当たらない。


イタリアのポストブラック「...」。こちらは正式に「DotDotDot」と明記。


インドネシアのドローン、「(((...)))」。Sunn O)))から影響を受けていると見られる。発音は「Three Black Dots In The Brackets」。結局、「バンド名読み方クイズ」も有識者だけでなく、オーディエンスでも答えられる人は一人もいなかった。



ステージから見た客席。多くのメタルマニアが駆けつけた。



最後列から見た会場の様子。大盛況の内に終わったのであった。定期開催を望む声も聞かれた。


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