『デスメタルアフリカ』が完成した。本書はアフリカ大陸に存在するデスメタル・ブラックメタル・スラッシュメタル・グラインドコア・デスコア・ペイガンフォークメタルなど過激なバンド達を紹介したものだ。
マダガスカル・モザンビーク・ジンバブウェ・ボツワナ・ザンビア・マラウイ・ナミビア・モーリシャス・レユニオン*・ケニア・ウガンダ・タンザニア・ガボン・アンゴラ・トーゴ・カーボヴェルデ・南アフリカ等、サブサハラの17カ国から100を超えるバンドを紹介している。
(*)レユニオンは国ではなくフランスの海外県だが、アフリカ領域に位置し、デスコアが盛んで興味深いので収録した。
そして20を超えるバンドや関係者のインタビューも収録している。
本書の一部を写真で紹介しよう。
モザンビークの国民的スター、Scratchが載っている。彼らのインタビューも収録。
真っ正面から見たところ。数多くのバンドが日本初独占インタビューである。当然と言えば当然だが。
目次と本書の読み方の解説。全てのバンドに対して、音源が試聴できるSNSなどのリンクを掲載した。またLast.fmの登録の有無とリスナー数、そしてEncyclopedia Metallumの登録の有無も調査した。ほとんどのバンドが未登録だったのだが。
アフリカの国々の基本的な解説も用意。各国の歴史やメタルシーンの特徴などを記載。
トップバッターはもちろんカバーを飾るモザンビークのScratch。アフリカ大陸で色んな意味で最もインパクトのあるバンド。ただしこのバンド、ブラックメタル風のコープスペイント(白塗り)をしているのだが、そもそもメタルと言えるかも微妙である。
モザンビーク最大のメタルフェス、Gorofestの主催者にインタビュー。国外では全く知られていないモザンビークのメタルシーンの歴史から現在の状況について、詳しく教えてもらった。他では全く知る事のできない情報が満載だ。
ジンバブウェの残留白人によるエスニック風デスコアバンド。ムガベに関する質問に対してはノーコメントを貫いた。しかしながらRolandのエレドラを使用しているのが興味深い。
ボツワナを代表するスウェディシュデス風のサウンドを奏でるWrust。海外遠征歴もあり、アフリカでも最も有名なバンドの一つ。インタビューに答えてくれたStuxは強面の紳士である。
ボツワナの伝統音楽をモチーフにしているのに、リーダーが半分イタリア系のSkinflint。ギターはイシバシ楽器で購入しているとのこと。
アヴァンギャルド・フリーダム・ドゥームとしか言いようのないナミビアのバンド。もはやメタルとも言えない次元に達している。インタビューで言っている事も支離滅裂に近く、翻訳に苦労した。
以上、南部アフリカの章から、特に面白いページを幾つか紹介した。しかしこれはまだ本書の冒頭の4分の1にしか過ぎない。
本書の内容を一度のエントリーでは紹介しきれないので、何回かに別けて紹介する予定だ。
さてこの『デスメタルアフリカ』だが、2015年9月9日に発売される予定。一部の書店、そしてオンライン書店で購入できる。
Amazonでは早速予約が出来る様になっている。
アフリカ大陸のメタルに特化した書籍は本邦初である。実際に店頭に出回る部数は限られている。欲しいと思ったらその場で買うべきである。
続く 『デスメタルアフリカ』中身その2、マダガスカルはメタル大国
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